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IPO 当選で利確しなかった失敗 — 公募 → 初値の数倍 → -50% を体験した記録
管理者
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これは IPO トレードの失敗記録。
**「IPO は初値で売れ」**は個人投資家の鉄則。私はこれを破って、3 倍 → 公募価格付近という典型的な失敗をした。
トレードの記録
- 2023 年: 人気テック系 IPO に SBI 抽選で当選
- 公募価格: 1,500 円
- 初値: 4,500 円(3 倍)
- 最高値(上場 1 ヶ月後): 6,200 円
- 半年後: 1,700 円
- 私の判断: 初値で売らずに持ち続け、最高値の半値で損切り → +13% で売却
「3 倍で利確しなかった」というだけで、結果は +13%。「逃した利益」を考えると胃が痛い。
なぜ初値で売らなかったか
1. 「テンバガー」幻想
- 上場直後の 「3 倍 → 10 倍」 ストーリーに惹かれた
- 過去の事例(2020-21 IPO バブル期)を真似たくなった
- 2023 年の市場環境は違う ことを軽視
2. 「公募で当てたから自分は見抜いた」勘違い
- 当選は 抽選、つまり運
- 「自分の判断力」とは無関係
- それでも 「自分はこの銘柄を見抜いた」 という錯覚
3. 「もったいない」精神
- 1,500 円 → 4,500 円で売って +3,000 円
- 「もう少し待てば +5,000 円になるかも」
- +3,000 円を逃すリスクと、+5,000 円を取るチャンスは非対称
4. ロックアップ知識の欠如
- IPO 銘柄は VC やインサイダーの保有株が一定期間ロックアップされる
- 通常 90 日 / 180 日後に解除 → 大量売却で株価急落
- これを知らずに持ち越し、ロックアップ解除の暴落を直撃
IPO 銘柄の「典型的な値動きパターン」
| フェーズ | 期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 公募価格決定 | 〜上場前 | 引受幹事が需要から決定 |
| 初値形成 | 上場日 | 公募の 2〜5 倍が普通(人気銘柄) |
| 急騰期 | 上場後 1〜2 週間 | 注目度マックス、出来高大 |
| 調整期 | 1〜3 ヶ月 | 利確売り、初値の 60〜80% に |
| ロックアップ解除 | 90 / 180 日後 | 株価急落のリスク大 |
| 安定期 | 半年 〜 1 年後 | 業績次第、公募価格付近に戻る場合も |
初値〜急騰期で売却が最大期待値、それを逃すと利益が縮小する一方。
「IPO は初値で売れ」のロジック
期待値の計算
過去の IPO 銘柄を分析すると:
- 初値で売却: 平均 +30〜50%、勝率 70〜80%
- 初値〜1 ヶ月後で売却: 平均 +20〜30%、勝率 60〜70%
- 3 ヶ月後で売却: 平均 +5〜10%、勝率 50〜55%
- 1 年後で売却: 平均 -10〜+5%、勝率 40〜50%
時間が経つほど期待値が下がる。これが鉄則の根拠。
例外パターン
長期保有で大成功する IPO もある:
- AAPL(1980 年 IPO): 数千倍
- NVDA(1999 年 IPO): 数千倍
- AMZN(1997 年 IPO): 数千倍
ただし これを当てるのは事後にしか分からない。確率的には初値売却が最適。
学んだルール
事件後、自分の IPO ルールを以下のように変えた:
1. 当選したら全株を初値で売却
- 例外なし、機械的に
- 売却資金で 既に成績を出している銘柄 を買い増し
2. ロックアップ解除前は触らない
- 上場 90〜180 日は値動きが不安定
- ロックアップ解除後の 底打ち確認 をしてから判断
3. 長期保有候補は再エントリー
- 真に信じる銘柄なら、初値で売って下げてから再買い
- 平均取得価格が下がる、リスクも管理できる
4. 「テンバガー幻想」を捨てる
- 過去の成功事例は事後の話
- リアルタイムで「これがテンバガーになる」と確信できることはほぼない
教訓
1. 「機会損失」と「実損」は違う
- 6,200 円で売れず、1,700 円まで持ち越し
- 6,200 円基準で見れば「機会損失」だが、1,500 円基準では実利益
- 絶対値で +13% 取れたのは負けではない、ただ最適化はできなかった
2. ルールの優先度
「もっと上がるかも」より 「ルールを守る」 が長期で勝つ。
3. IPO は「運」、長期投資は「実力」
- IPO は当選自体が運
- 当選後の判断もパターン化されている(初値で売る)
- 長期投資の銘柄選定こそ、本当の実力
まとめ
IPO 当選は 「降ってきた幸運」。それを最大化するのは「初値で売る」だけ。欲をかいて持ち越した結果、利益を消し飛ばす経験は、自分の心理を鍛える最高の授業料だった。