レーザーテック 6920 — 2026 年 6 月期 第 3 四半期決算予測(4/30 発表)
レーザーテック(6920)が 2026 年 4 月 30 日(水)に 2026 年 6 月期 第 3 四半期決算を発表します。連続最高益が途切れる年で通期会社予想は -29% 純利益減見込み、ただし中間決算で営業利益見通しを 850 億 → 1,000 億に上方修正しています。本記事では決算前の論点を整理します。
1. 決算スケジュール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日時 | 2026 年 4 月 30 日(水) |
| 対象期 | 2026 年 6 月期 第 3 四半期(Q3、1-3 月期) |
| コンセンサス売上高(通期) | 2,253 億円(前期比 -10.4%) |
| コンセンサス営業利益(通期) | 1,053 億円(前期比 -14.2%) |
| コンセンサス経常利益(通期) | 1,066 億円(前期比 -10.7%) |
| コンセンサス当期利益(通期) | 761 億円(前期比 -10.1%) |
| 会社予想経常利益(通期) | 1,000 億円(中間決算で上方修正済) |
| 直近株価 | 44,330 円(4/28 終値、前日比 -3.15%) |
| 2Q 累計達成率 | 65.1%(コンセンサス比) |
数値出典: 株予報 Pro(IFIS コンセンサス、2026/04/28 時点)。
2. 直近のビジネス状況
中間決算(1/30 発表、2025 年 7-12 月期)の実績は 売上高 1,282 億円(前年同期比 -0.6%)、営業利益 629 億円(同 -1.1%)、経常利益 651 億円(同 +4.3%) と微減〜微増益。同時に 通期営業利益予想を 850 億円 → 1,000 億円(+17.6%)に上方修正しました。
ただし通期会社予想の純利益は **600 億円(前期比 -29%)**で、連続最高益記録は途切れる見込み。EUV マスクブランクス検査装置 ACTIS の販売がピーク水準からやや調整局面に入っているものの、サービス売上・新規装置の積み上げは底堅い構図です。
直近の追い風
- 中間決算で通期営業利益見通しを上方修正(予想以上の進捗)
- 主要顧客(先端ロジック・メモリの大手ファウンドリ)の投資継続
- EUV マスクブランクス検査の構造的独占ポジション
- 円安継続による円建て売上の押し上げ
直近の逆風
- 通期純利益 -29% 予想(連続最高益途切れ)
- 直近 1 年で株価が高値圏から大きく調整
- 主力 ACTIS の納入ピークアウト懸念
- High-NA EUV 移行期の装置販売タイミングの不透明感
3. 市場コンセンサスと先行指標
アナリストコンセンサス(通期)は 経常利益 -10.7% 減益で、会社予想(経常利益 1,000 億円)よりやや強気な位置づけ。2Q 累計達成率 65.1% は通期到達ペースとして比較的堅調です。
先行指標として確認しておきたいポイント
- 海外 EUV 関連メーカー(リソグラフィ装置・関連サブシステム)の直近決算 / ガイダンス
- 主要顧客(先端ロジック・メモリの大手ファウンドリ)の最新四半期決算と設備投資コメント
- 同業(マスク検査・前工程検査の他社)の売上動向
これら先行指標が総じてどの方向に振れているかを、決算発表前に各社 IR / 業界レポートで確認しておくことを推奨します。
4. 上振れ要因(ポジティブシナリオ)
- Q3 単体で営業利益が市場予想を上回る: 中間決算後の上方修正流れを継続
- 通期会社予想のさらなる上方修正: 営業利益 1,000 億 → 1,100 億等の再修正があれば材料視
- High-NA EUV 関連装置の受注: 次世代マスクブランクス検査装置の販売進捗
- サービス売上の伸長: 既設装置のメンテナンス・部品売上の安定収益
- 来期(2027/6 期)会社予想の強気提示: 連続最高益復活のシグナル
特に Q3 上振れ + 通期再上方修正の組み合わせは、決算翌日に強い買い反応を呼ぶ構図になりやすい。
5. 下振れ要因(ネガティブシナリオ)
マクロリスク:
- 米中半導体覇権競争のエスカレーション
- ファウンドリ大手の先端投資ペース減速観測
- 円高方向への巻き戻しリスク
個別リスク:
- Q3 が会社予想・コンセンサスを下回る
- 来期会社予想がコンセンサスを大きく下回る
- High-NA EUV 移行期の装置売上空白期
- 主力 ACTIS の競合追い上げ
下振れ時は売り反応が想定され、特に通期予想を下方修正してくる場合は売り圧力が強まりやすい構図です。
6. 注目すべきガイダンス・KPI
レーザーテックは決算自体より 通期予想の修正方向と 来期会社予想で動きやすい銘柄です。
注目すべきポイント:
- 通期会社予想の修正有無(再上方 / 据え置き / 下方)
- 2027/6 期会社予想の初出(連続最高益復活シナリオがあるか)
- 受注高 / 受注残: 先端マスクブランクス検査の中期需要シグナル
- 製品別売上構成: ACTIS / MATRICS / その他の比率
- High-NA EUV 関連装置の販売進捗
- 配当・株主還元方針: 増配・自社株買いの可能性
- 説明会想定 Q&A: 主要顧客動向、High-NA EUV ロードマップ、競合追い上げ
7. 株価アクションの確認ポイント
レーザーテックは直近 1 年で高値圏から大きく調整してきており、保守的な織り込みが進んでいるとの見方が一定数あります。
決算前後で確認しておきたい指標(具体値はデータプロバイダーで個別確認推奨):
- 過去 4〜8 四半期の決算後値動きパターン(kabutan / Yahoo ファイナンス等で過去株価チャートと決算履歴を突合)
- 直近の信用買残と空売り比率(日証協 / 各証券会社)
- オプション市場の IV(インプライド・ボラティリティ) — 個別株 IV は取得困難な場合あり
- アナリスト目標株価レンジ(各社レーティングの分散具合)
8. 投資家が取れる戦略(シナリオ別)
私は投資アドバイザーではありません。以下は決算前の論点整理として、自分なら 3 派でどう動くかを併記したもので、投資判断は読者ご自身の責任で。
決算プレイ派
- 中間決算の上方修正流れを評価し、Q3 上振れ + 通期再上方修正のサプライズに賭ける
- ボラティリティ高銘柄なのでポジションサイズは普段の 1/4 以下に絞る
- 損切りラインを事前に厳密に設定
- 翌日の寄り付きで利確 / 損切りラインを事前に決めておく
様子見派
- 決算後の初動を見て、上振れでも初日強い反応は買われ過ぎとして翌日以降の押し目を待つ
- 下振れの場合は急落で反発を狙う「逆張り」も検討余地
- バリュエーション水準(PER / PBR)を確認しつつ判断
- High-NA EUV ロードマップの中期テーマ性を評価軸に
既保有者の利確 / ヘッジ派
- 高値圏調整後でも 含み益が大きいなら一部利確を検討
- 全部抜くより 部分利確 + 残りホールド が再エントリーの余地を残す
- 連続最高益途切れの会社予想がコンセンサス織り込み済かを確認してから判断
- 来期会社予想次第で再エントリー戦略を立て直す
9. ざっくり結論
- コンセンサスのハードルは中程度(通期営業利益 -14.2%、ただし会社予想は +17.6% 上方修正済)
- 最大の論点は通期予想の再修正と来期会社予想 — Q3 単体の数字より方向感が株価を動かす
- ボラティリティが高い銘柄なので、ポジションサイズは普段の 1/4 以下推奨
- 結局は決算を見てから動くのが王道。通期再上方修正と来期予想を確認してから判断
最終判断は読者ご自身の責任で。本記事は決算前の予測であり、結果を保証するものではない。投資助言ではなく、運営者個人のリサーチ記録。決算プレイは特にハイリスクなため、ポジションサイズは慎重に。