任天堂(7974)FY2026 本決算速報・Switch 2 国内 +¥10,000 値上げ + Switch Online +25% 値上げ同時発表 — 営業利益 ▲2.7% 会社予想微未達、来期売上 ▲11.4% / 純利益 ▲26.9% 保守、PTS ▲5.2% ¥7,268(東証終値 ¥7,667)

管理者

一行サマリー

任天堂(7974、東証プライム)は 2026/5/8(金)15:30 引け後 に FY2026/3 本決算(日本基準 連結)+ 同日 価格改定プレスリリース を同時発表。売上高 2兆3,130億円(+98.6%、ほぼ倍増)、経常利益 5,421億円(+45.6%、コンセンサス +1.9% 上振れ)、純利益 4,240億円(+52.1%、会社予想 +21.1% 上振れ)。営業利益 3,601億円(+27.5%)は会社予想 3,700億 ▲2.7% 微未達Switch 2 累計 1,986万台(想定 2,100-2,200万台未達)、ソフト 4,871万本。5/25 から国内版 Switch 2 を ¥49,980 → ¥59,980(+¥10,000、+20.0%)に値上げ、Switch 各モデル + トランプ等も同時値上げ、Switch Online は 7/1 から個人 12 ヶ月 ¥2,400 → ¥3,000(+25%)等値上げ、海外 Switch 2 は 9/1 から $449.99 → $499.99 等値上げ。FY2027/3 予想は売上 2兆500億(▲11.4%)/ 営業 3,700億(+2.7%)/ 経常 4,300億(▲20.7%)/ 純利益 3,100億(▲26.9%)/ EPS 268.90円(▲26.4%)の 四重保守ガイダンス(値上げ効果含む)、為替前提 USD/JPY ¥150・EUR/JPY ¥175。配当当期 219円(中間42+期末177、+82.5%) で期末を当初予想 139円から +38円大幅引き上げ、配当性向方針を 33% → 60% に上方変更。来期予想 162円で当期 ▲26.0% 減配。自社株買い 700-800億規模継続。株価は 5/8 東証終値 ¥7,667(前日 ¥7,404 から +3.55%)、15:30 開示後 PTS 一時 ¥7,268(東証終値 ▲399 円、▲5.20%) まで下押し。

1. 決算ハイライト

項目
発表日時 2026/5/8(金)15:30 引け後(決算 + 価格改定プレスリリース同時)
2025 年度 通期(FY2026/3、日本基準 連結)
売上高 2兆3,130億円(+98.6%、会社予想 2兆2,500億 +2.8% 上振れ)
営業利益 3,601億円(+27.5%、会社予想 3,700億 ▲2.7% 微未達)
経常利益 5,421億円(+45.6%、会社予想 +17.9% / コンセンサス 5,320億 +1.9% 上振れ)
親会社株主帰属当期純利益 4,240億円(+52.1%、会社予想 +21.1% 上振れ)
EPS(基本) 364.51円(前年 239.47円、+52.2%)
ROE 14.9%(前年 10.5%)
売上高営業利益率 15.6%(前年 24.3%、▲8.7pt)
Switch 2 累計販売台数 1,986万台(事前運営者想定 2,100-2,200万台未達)
Switch 2 ソフトウェア累計販売 4,871万本
Switch(前世代)ハードウェア 380万台
Switch(前世代)ソフトウェア 1億3,691万本
同日価格改定 国内 Switch 2 +¥10,000(5/25〜)、Switch Online +25%(7/1〜)、海外 Switch 2 +$50(9/1〜)
来期ガイダンス(FY2027/3) 売上 2兆500億(▲11.4%)/ 営業 3,700億(+2.7%)/ 経常 4,300億(▲20.7%)/ 純利益 3,100億(▲26.9%)
来期 為替前提 USD/JPY ¥150・EUR/JPY ¥175
配当(当期実績) 通期 219 円(中間 42 + 期末 177、前期 120 円 +82.5%、配当性向 60.1%)
配当(来期予想) 通期 162 円(中間期予想未作成、当期比 ▲26.0% 減配、配当性向 60.2%)
配当性向方針 連結営業利益 40% or 配当性向 60% のいずれか高い方(従来 33% → 60% に上方変更)
自社株買い 自己株式 ▲2,710億 → ▲3,418億(+708億増、消却 290億)

2. サプライズ要因の内訳

三段構造のサプライズで、(1) 売上倍増 + 純利益 +52% の華麗な数字、(2) 営業利益微未達 + Switch 2 想定未達 + 来期大幅減益保守、(3) 同日発表の Switch 2 国内 +¥10,000 値上げ + Switch Online +25% 値上げ、が拮抗。15:30 開示直後に PTS が ▲5.20% 下落したのは (2) と (3) を市場が重視した結果。

一時的要因

  • 持分法による投資利益 +827億円(前年 +351億、+135%): 営業外で利益を押し上げ
  • 受取利息 +460億円(前年 +562億から微減): 巨額の現金保有から
  • 為替差益 +443億円(前年は為替差損 ▲79億): USD/JPY 大幅円安で営業外プラス
  • 投資有価証券売却益 +326億円 を特別利益計上
  • 法人税等調整額 ▲322億円

これらの一時的プラス要因が 経常 +45.6% / 純利益 +52.1% を支えた構造。来期はこれらが剥落見込みで、来期経常 ▲20.7% / 純利益 ▲26.9% の保守ガイダンスに繋がる。

構造的要因

  • 売上 +98.6%(倍増): Switch 2 ハードウェア 1,986万台 + ソフト 4,871万本(『マリオカート ワールド』1,470万本、『ドンキーコング バナンザ』452万本)+ Switch 前世代継続稼働
  • 販管費 +28.4%(+1,212億): Switch 2 立ち上げ広告費 + R&D 拡大、メモリコスト直撃
  • 売上総利益率 60.9% → 39.3% に大幅低下(▲21.6pt): Switch 2 のハードウェア戦略的低価格 + 円安によるドル建て部品コスト増 → これが 5/25 値上げの直接的な動機
  • デジタル売上高 +25.0% で 4,076億円: 利益率の高いデジタル比率拡大
  • 海外売上比率 76.9%: グローバル展開継続、為替感応度高

事前予測との比較

事前プレビュー(5/7 公開)の 3 シナリオ着地:

  • A 強気(運営者主観確率 60%、最有力想定): 営業 4,500-5,000億(+22-+35%)、経常 5,500-6,000億、Switch 2 通期 2,100-2,200万台 → 営業利益 3,601億 +27.5% は A シナリオの下限ちょい下、Switch 2 1,986万台は A 想定未達
  • B 中立(30%): 営業 4,200-4,500億 → B シナリオの下限すら未達
  • C 弱気(10%): 営業 4,000億程度(+8%)→ 営業利益では実績がほぼ C シナリオ域で着地

営業利益では C シナリオ域、経常・純利益では A シナリオ域の二段着地。事前予測の主観確率(A 60% / B 30% / C 10%)は 大きく外れた

事前予測の改善余地:

  • Switch 2 のメモリコスト直撃 + 戦略的低価格による営業利益率圧縮を 過小評価
  • 値上げ発表の可能性を事前プレビューで触れていなかった(プレビューの「米関税 + 海外売上比率 77.2% で来期マージン圧縮要因」は触れたが、価格改定での対応シナリオは想定外)
  • 来期 +25% 増益想定は 完全に外れ(実際は売上▲11.4% / 経常 ▲20.7% / 純利益 ▲26.9%)

事前予測で当たった点:

  • 15:30 引け後 + 週末挟みで 60 時間織り込み期間あり」「B 利確派が王道」→ ✅ PTS 下落を回避できた
  • 配当性向方針強化(60% 上方変更)と自社株買い継続 → ✅ 期待通り
  • 経常・純利益の高水準着地 → ✅ ほぼ通り

3. セグメント情報

任天堂は 単一セグメント(家庭用ゲーム機を中心とした事業) のため、セグメント別開示なし。事業概況:

Switch 2(FY2026/3 通期)

項目 数量
Switch 2 ハードウェア 1,986万台(2025/6/5 発売)
Switch 2 ソフトウェア 4,871万本(Switch 2 Edition 含む)

主要 Switch 2 ソフト:

  • 『マリオカート ワールド』: 1,470万本(本体セット同時発売)
  • 『ドンキーコング バナンザ』: 452万本(7 月発売)
  • 『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』: 394万本(10 月、パッケージ版のみ)

Switch(前世代、FY2026/3 通期)

項目 数量
ハードウェア 380万台
ソフトウェア 1億3,691万本

主要 Switch ソフト:

  • 『Pokémon LEGENDS Z-A』: 885万本(Edition DL 版含む)
  • 『スーパーマリオギャラクシー 2』: 276万本(10 月発売)
  • 『スーパーマリオギャラクシー』: 260万本(10 月、リマスター)

IP 関連 / デジタル

  • IP 関連収入: 735億円(▲9.7%)、映画関連の前期『マリオ』ヒット反動
  • デジタル売上: 4,076億円(+25.0%)、パッケージ併売 DL ソフト増加

4. 同日発表: 価格改定プレスリリース(重要)

任天堂は決算と同時に、価格改定プレスリリース を発出。「市場環境の変化を受け、グローバルでの事業性を検討した結果」 が公式コメント。メモリコスト高騰 + 為替(円安)+ 米関税の三重圧力 をハードウェアの価格に転嫁する判断。

国内(2026/5/25 から)

製品 改定前 改定後 変動
Nintendo Switch 2(日本語・国内専用) ¥49,980 ¥59,980 +¥10,000(+20.0%)
Nintendo Switch 2 多言語対応 据え置き
Nintendo Switch(有機ELモデル) ¥37,980 ¥47,980 +¥10,000(+26.3%)
Nintendo Switch(標準モデル) ¥32,978 ¥43,980 +¥11,002(+33.4%)
Nintendo Switch Lite ¥21,978 ¥29,980 +¥8,002(+36.4%)

国内専用版のみ値上げ、多言語対応版は据え置きで、日本市場の販売台数を抑制してでも採算改善を優先する判断。前世代 Switch 各モデルも同時値上げで、Switch 2 への買い替え促進にはならず、ハードウェア利益率の正常化が主目的と解釈できる。

Nintendo Switch Online(2026/7/1 から)

プラン 改定前 改定後 変動
個人プラン 1 ヶ月 ¥306 ¥400 +30.7%
個人プラン 3 ヶ月 ¥815 ¥1,000 +22.7%
個人プラン 12 ヶ月 ¥2,400 ¥3,000 +25.0%
ファミリープラン 12 ヶ月 ¥4,500 ¥5,800 +28.9%
個人 + 追加パック 12 ヶ月 ¥4,900 ¥5,900 +20.4%
ファミリー + 追加パック 12 ヶ月 ¥8,900 ¥9,900 +11.2%

公式コメント: 「各地域間におけるサービス提供価格のバランスを調整」 = 海外価格との整合性。

サブスク収入の構造的増加 効果。Switch Online は加入者数が 4,000万人規模(公式公表は 2024 年で 3,800万)、売上ベースで 数百億円規模の年間追加収入 が見込める。

海外(2026/9/1 から)

地域・製品 改定前 改定後 変動
米国 Switch 2 $449.99 $499.99 +$50(+11.1%)税別
カナダ Switch 2 C$629.99 C$679.99 +C$50(+7.9%)税別
欧州 Switch 2(My Nintendo Store) €469.99 €499.99 +€30(+6.4%)税込

→ 海外値上げは国内(+20%)と比較して相対的に小幅。米関税の北米市場への部分転嫁 + 為替整合の意味合い。

トランプ・花札(2026/5/25 から)

ニンテンドー スタンダードトランプ(¥660)、キャラクタートランプ各種(¥1,100)、マリオ花札(¥2,750)等を全てオープン価格化。理由: 「部材価格の高騰を含むコスト増を受け、商品の継続提供のために」

任天堂の起源事業であるトランプ・花札(1889 年創業)まで価格改定対象に含まれたのは象徴的で、「コスト圧力が広範囲に及んでいる」 との会社の認識を反映。

値上げの業績インパクト試算

公式は値上げ効果の数値開示なしだが、構造的に来期業績見通しに既に反映済とみられる:

  • Switch 2 国内価格効果: 国内販売台数の年間 200-300万台 × +¥10,000 = +200-300億円規模の売上増(ただし台数は減少リスク)
  • Switch Online 値上げ効果: 加入者 3,800-4,000万人ベース × 個人 ¥600 / 12 ヶ月平均 = +200-250億円規模のサブスク売上増
  • 海外 Switch 2 +$50 効果: 北米 + 欧州 + その他で年間 1,500-2,000万台 × $50 ≒ +1,200-1,500億円規模のグローバル売上増

来期 +1,500-2,000億円規模の値上げ売上増 が織込まれている可能性が高い。それでも来期売上 ▲11.4% / 純利益 ▲26.9% の保守ガイダンスとなった理由は:

  1. Switch 2 立ち上げ年(FY2026/3)の倍増ペースは値上げ込みでも持続不可
  2. 一過性の営業外プラス(持分法 +827億 / 為替差益 +443億 / 投資有価証券売却益 +326億)の剥落
  3. 値上げによる台数販売減少 リスクを保守的に織り込み(弾性需要への配慮)
  4. 米関税の追加リスクへの保守織込み

5. ガイダンスと通期進捗

FY2027/3 業績予想(来期、四重保守ガイダンス)

指標 来期予想 当期実績 YoY
売上高 2兆500億円 2兆3,130億円 ▲11.4%(大幅減収)
営業利益 3,700億円 3,601億円 +2.7%(ほぼフラット)
経常利益 4,300億円 5,421億円 ▲20.7%
親会社株主帰属当期純利益 3,100億円 4,240億円 ▲26.9%
EPS 268.90 円 364.51 円 ▲26.2%
為替前提 USD/JPY ¥150・EUR/JPY ¥175

重要な構造: 「売上は減るが営業利益は維持、ただし経常・純利益は大幅減」の三段構造。値上げ効果込みでもこの数字。

来期発売予定タイトル

Switch 2 向け: 5月『ヨッシーとフカシギの図鑑』、6月『Star Fox』、7月『スプラトゥーン レイダース』

Switch(前世代)向け: 4月『Pokémon Champions』『トモダチコレクション わくわく生活』、7月『リズム天国 ミラクルスターズ』

配当・株主還元方針の大幅強化

配当性向方針の変更:

  • 旧方針: 連結営業利益 40% or 配当性向 33% のいずれか高い方
  • 新方針: 連結営業利益 40% or 配当性向 60% のいずれか高い方(+27pt 引き上げ

当期実績: 通期 219 円(中間 42 + 期末 177、配当性向 60.1%)。当初予想 181 円から 期末を +38 円増額

来期予想: 通期 162 円(中間期予想未作成、配当性向 60.2%)。当期 ▲57 円(▲26.0%)減配だが配当性向 60% は維持

自社株買い: 自己株式 ▲2,710億 → ▲3,418億(+708億増、消却 290億)。総還元 80%+ レベル

6. 株価反応

5/8 東証 + PTS の値動き

  • 5/7 終値: ¥7,404
  • 5/8 東証終値: ¥7,667(前日比 +263 円、+3.55%)— 寄付き買い先行で午後まで上昇
  • 15:30 開示直後 PTS 一時安値: ¥7,268(東証終値 ▲399 円、▲5.20%

「東証時間帯は買い先行で +3.55% 上昇 → 引け後 PTS で ▲5.20% 急落」のパターン

15:30 開示の五要素:

  1. 売上 +98.6%(倍増)+ 経常 +45.6% + 純利益 +52.1% でコンセンサス上振れ → 数字面ではポジティブ
  2. 営業利益 ▲2.7% 会社予想未達 + Switch 2 1,986万台で想定 2,100-2,200万台未達 → 質的にネガティブ
  3. 来期売上 ▲11.4% / 経常 ▲20.7% / 純利益 ▲26.9% 大幅減益保守 → 売り材料の決定打
  4. 配当性向方針強化(33% → 60%)+ 当期期末配当 177 円大幅引き上げ + 自社株買い継続 → 中長期ポジティブ
  5. 同日 Switch 2 国内 +¥10,000 値上げ + Switch Online +25% 値上げ + 海外 Switch 2 +$50 値上げ両義的: 採算改善 = ポジティブだが、台数販売減少懸念 + 消費者反発リスク = ネガティブ

→ 短期的には (3) の保守ガイダンス + (5) の値上げ発表(消費者反発リスク + 台数販売減少懸念)がネガティブ材料として支配的、PTS で 5%超の下落。

月曜(5/11)寄りの想定

  • 海外勢の解釈 + 週末アナリストレポート発出を経て、月曜寄りで本格的な織り込み
  • 値上げを「採算改善・マージン回復シグナル」と評価するか、「需要破壊・販売台数下振れリスク」と評価するかの綱引き
  • 配当性向 60% 強化 vs 来期 ▲26.9% 純利益減の二段評価
  • レンジ想定: ¥7,200 - ¥7,500(PTS 下落幅の半分が東証時間帯で消化される展開)

アナリスト目標株価

説明会後の発出待ち。「営業利益微未達 + 来期保守 + Switch 2 想定未達 + 値上げによる需要不確実性」 を反映した目標株価下方修正と、「配当性向 60% + 値上げによる中長期マージン改善」を再評価する動きの二段が想定される。

7. ポジティブ要因

  • 売上倍増(+98.6%)+ 経常 +45.6% + 純利益 +52.1%: Switch 2 立ち上げ大成功
  • 配当性向方針の大幅強化(33% → 60%): 中長期株主還元のコミットメント明示
  • 当期期末配当 177 円への大幅引き上げ(当初予想 139 円から +38 円): 短期サプライズ
  • 自社株買い 700-800億規模 + 消却 290億: 総還元 80%+ レベル
  • 同日値上げ発表によるマージン回復シグナル: メモリコスト + 為替 + 米関税圧力に対する経営の能動的対応、来期業績見通しの下振れリスクを軽減
  • Switch Online 値上げ(+25%)によるサブスク売上の構造的増加: 加入者 3,800-4,000万人 × 値上げで年間 +200-250億円規模の追加収入見込み
  • 海外売上比率 76.9%: グローバル展開継続、為替メリット
  • デジタル売上 +25.0%(4,076億): 利益率の高いデジタル比率拡大
  • 持分法投資利益 +827億: ポケモン社等の関連会社が好調、構造的な収益基盤
  • 現金 1兆3,166億 + 純資産 2兆9,551億 + 自己資本比率 77.6%: 鉄壁の財務体質
  • Switch 2 累計 1,986万台は依然として歴史的な立ち上げペース

8. 懸念要因

一過性

  • 当期営業利益 ▲2.7% 会社予想微未達: メモリコスト + 広告費が会社予想時点想定を超えた
  • Switch 2 累計 1,986万台で事前運営者想定 2,100-2,200万台未達
  • 持分法投資利益 +827億 / 為替差益 +443億 / 受取利息 +460億 / 投資有価証券売却益 +326億 の営業外プラス: 来期は剥落

継続的

  • 値上げによる需要破壊リスク: 国内 Switch 2 +20.0%(+¥10,000)の弾性需要影響、ライト層離脱リスク
  • 多言語対応版を据え置き = 並行輸入需要シフトリスク: 国内専用版の購入者が並行輸入や中古市場へ流れ、任天堂の国内売上が想定以上に減少する可能性
  • 来期売上 ▲11.4% / 経常 ▲20.7% / 純利益 ▲26.9% の大幅減益保守ガイダンス: 値上げ効果込みでこの数字 = 構造的鈍化のシグナルか
  • 来期予想配当 162 円で当期 ▲26.0% 減配: 配当性向 60% は維持するが絶対額縮小
  • メモリコスト高騰の継続: AI 需要拡大、Switch 2 のメモリ大量搭載が直撃
  • 売上総利益率 60.9% → 39.3% への大幅低下(▲21.6pt): 値上げで来期は改善見込みだが、構造的圧縮の懸念は残る
  • 円相場の追加円高リスク: 4/30 円買い介入 後の方向感、海外売上比率 76.9% で為替感応度大
  • 米関税の影響: 海外 Switch 2 +$50 値上げで部分転嫁したが、追加関税リスク継続
  • 競合: ソニー PS5、Microsoft Xbox、PC ゲーミング、モバイルゲームへのシフト
  • IP 関連収入の縮小(▲9.7%): 映画関連『マリオ』ヒット反動

9. 投資家が取れる戦略(3 派併記)

私は投資アドバイザーではない。以下は運営者個人のリサーチ記録。

買い増し派

  • 配当性向 60% への上方変更は中長期株主還元のシグナル
  • 値上げによるマージン回復: 売上総利益率 39.3% からの改善期待
  • 売上倍増 + 純利益 +52% は Switch 2 立ち上げの構造的成功
  • 自社株買い 700-800億 + 消却 290億で総還元 80%+
  • 純資産 2.96 兆 + 現金 1.32 兆の鉄壁財務、M&A 余力極大
  • ポイント: PTS ▲5.2% で短期過熱気味、月曜寄りの ¥7,200-7,400 押し目を待つ + 値上げ後の販売動向を Q1 で確認

様子見派

  • 来期売上 ▲11.4% / 純利益 ▲26.9% の保守度合いを Q1(2026 年 8 月)で確認
  • 値上げによる需要影響を 5/25-9/1 の販売動向で見極め(国内専用版売上、海外シフト、Switch Online 解約率)
  • メモリコスト動向 + 主要新作タイトルの販売初動
  • アナリスト目標株価レンジの再評価待ち
  • ポイント: 現状ポジ維持、新規追加は Q1 速報後

利確 / ヘッジ派

  • 5/8 東証時間帯の +3.55% 上昇は織り込み完了、PTS ▲5.2% で売り先行確定
  • 来期 ▲26.9% 純利益減 + 値上げによる需要不確実性のネガティブを月曜以降のアナリスト目標下方修正連発で再織り込み
  • 配当 ▲26.0% 減配の市場ネガティブ反応継続リスク
  • メモリコスト + 関税リスク + 値上げ需要破壊の三重リスク
  • ポイント: 既保有株の一部利確、コアポジは配当性向 60% + 値上げによる中長期マージン改善に賭けて維持

運営者の事前推奨「B 利確派が王道」は的中(PTS 5.2% 下落を 15:00 引け前のフラット化で回避可能)。

10. ざっくり結論

  • サプライズの質: 売上倍増 + 純利益 +52% の華麗な数字 vs 営業利益微未達 + Switch 2 想定未達 + 来期大幅減益 + 同日値上げ発表 の三段構造。短期は後者支配で PTS ▲5.20%
  • ガイダンスの方向性: 来期売上 ▲11.4% / 経常 ▲20.7% / 純利益 ▲26.9% の四重保守。値上げ効果込みでこの数字 = 経営は需要破壊リスクを保守的に織込んでいる
  • 株価の織り込み度: 5/8 東証 +3.55% の高値からの PTS ▲5.2% でネガティブ材料の即時織り込み進行中、月曜寄りは ¥7,200-7,500 レンジ想定
  • 次の四半期までの確認ポイント: Q1(2026/8)で値上げ後の販売動向、来期 ▲26.9% 純利益達成のペース、Switch 2 通期累計の進捗、新作タイトル販売初動

次の決算までの注目ポイント

  • 2026/5/25 値上げ発効後の販売動向: 国内専用版 Switch 2 / 多言語対応版の販売シフト、海外シフト傾向
  • 2026/7/1 Nintendo Switch Online 値上げ発効後の解約率: サブスク収入への実影響
  • 2026/8 公表予定 Q1 2027/3 決算: 値上げ効果の反映、来期 ▲26.9% 純利益保守達成のペース、Switch 2 通期 Q1 単独進捗、5月-7月新作の販売初動
  • 2026/6/26 株主総会: 中期戦略アップデート、配当性向 60% 強化 + 値上げの中長期説明
  • 2026/9/1 海外値上げ発効後の販売動向: 米国・カナダ・欧州市場の反応
  • メモリコスト動向: AI 需要・半導体市況の推移、Switch 2 ハードウェア利益率への影響
  • 米関税: 北米市場への追加関税リスク
  • 為替動向: 来期前提 USD/JPY ¥150 / EUR/JPY ¥175 の達成

関連リンク + 出典


最終判断は読者ご自身の責任で。本記事は決算発表直後の速報的整理であり、投資助言ではない。運営者個人のリサーチ記録。決算後の値動きは短期的に大きく振れることがあり、ポジションサイズは慎重に。

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🔮 決算予測 7974.T

任天堂(7974)株価予想・FY2026 本決算プレビュー — 経常コンセンサス +15.7% 上振れ、3Q で通期予想 99% 達成、Switch 2 ハード 1,737 万台、5/8 15:30 発表(株価 ¥7,404)

任天堂(7974)が 2026/5/8(金)15:30 引け後に FY2026/3 本決算を発表予定。3Q 累計(4-12 月)は売上 +99.3%(1 兆 9,058 億円)、経常利益 +39.4%(4,558 億円)、純利益 +51.3%(3,588 億円)と過去最高水準。3Q 時点で既に通期会社予想(経常 4,600 億円 / 純利益 3,500 億円)にほぼ到達(純利益 102.5% 達成)、上方修正が数学的に確定的。Switch 2 ハード 1,737 万台 / ソフト 3,793 万本(マリオカート ワールド 1,403 万本)で大ヒット。コンセンサス経常 5,320 億円(会社予想 +15.7%)も 4 週間横ばいで強気期待維持。15:30 引け後 + 週末挟みで月曜寄りまで 60 時間以上の織り込み期間。主観確率は強気 60% / 中立 30% / 弱気 10%、自社株買い枠発表期待も。

任天堂
📉 急落分析 7974.T

任天堂急落分析 2026/04/28 — 高値 14,795 円から -46%、メモリ価格高騰で売上原価3倍化、5/8 通期決算が次の分水嶺

Switch 2 は出荷予想を 1,500 万台 → 1,900 万台に上方修正したにもかかわらず、AI 需要起因のメモリ価格高騰で売上原価が 3 倍に膨張、利益率懸念から 2025 年 8 月の上場来高値 14,795 円から半年強で半値、4/27 には 1 年 5 カ月ぶりの 8,000 円割れ。5/8 通期決算で来期ガイダンスが最大の焦点。

#ゲーム #急落
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📊 決算速報 6702.T

富士通決算速報 2026/04/28 — 親会社純利益 +104.5% で 2 倍超、年配 28→50 円大幅増配 + 来期 55 円・配当性向 30.1% 大台、PTS は -3.20%

通期 売上 3 兆 5,029 億円 (-1.3%) / 営業益 3,483 億円 (+31.4%) / 親会社純益 **4,494 億円 (+104.5%)** で 2 倍超。新光電気工業売却益 1,425 億円が大きいが、**調整後営業益 +27.1%・調整後純益 +23.8% で実態も改善**。**配当 28→50 円の大幅増配(+78.6%)+ 来期 55 円予想で配当性向 30.1% 大台**。来期 純益 -31.0% は売却益剥落の一過性、調整後純益 +7.3%。**引け後 PTS は -3.20%(3,575 円)でマイナス反応**。

#AI・生成AI #決算速報 #決算サプライズ #増配
富士通
📊 決算速報 4661.T

オリエンタルランド決算速報 2026/04/28 — 通期は会社予想全項目を上振れ、年配 14→15 円増配 + 30 周年特別優待、来期は -4.5% 減益見通し

通期 売上 7,045 億円 (+3.7%) / 営業益 1,684 億円 (-2.1%) / 純益 1,219 億円 (-1.8%)、EPS 74.34 円。**会社予想を全項目で上振れ**(営業益 +5.3% / 純益 +7.6%)。期末配当を 7→8 円に増配で年配 15 円(前期 14 円から +1 円)、来期予想 16 円。**上場 30 周年特別株主優待**を 2026/12 配布で実施。来期 2027/3 期は売上 +2.8% も営業益 -4.5% 減益見通し(修繕費 + 賃金改定)。

#決算速報 #決算サプライズ #増配 #ガイダンス慎重
オリエンタルランド
📊 決算速報 6857.T

アドバンテスト決算速報 2026/04/27 — Q4は会社予想を+9.9%上振れ、ただし2027/3期ガイダンスは+25.7%で「30%超」基準に未達

アドバンテスト(6857)が2026/3期通期決算(4/27 15:00発表)で売上1兆1,286億円・営業利益4,991億円と過去最高益を更新、1月28日会社予想(営業利益4,540億円)を+9.9%上振れ。ただし2027/3期ガイダンスは売上+25.8%/営業利益+25.7%/純利益+24.0%と「+30%超え」の織り込み水準を下回り、PTSは下落反応。同時にユーロ円建CB 1,000億円発行(転換価額36,000円)を後発事象として開示、生産能力をSoCテスタで年間7,500台規模に増強する方針。事前予測レポートとの答え合わせ含めて9セクションで速報整理。

#半導体 #AI・生成AI #決算速報 #決算サプライズ #FY2026 Q4 #ガイダンス慎重
アドバンテスト