5/18 寄り前マーケット — キオクシア株価に注目、先週末に米半導体反落・米10年金利4.6%急騰、AIメモリ相場の正念場(5/15)
日曜の夜にこれを書いている。5/18(月)の寄り前メモだ。当日の終値はまだ存在しないので 5/18 の数値は振り返らない。ただし先週末(5/15)までに確定した数字は揃ったので、そこは正直に押さえておく。そして率直に言うと、週明けの地合いは先週前半までの「お祭り」とは少し色が変わった。
なぜキオクシアが「大注目」なのか(確定している事実)
ここは推測ではなく、報じられている事実だけを並べる。
- キオクシアは 5/7(木)にストップ高、前日比 +19.23%(+¥7,000)の ¥43,410 で引けた(日経・LIMO・ブルームバーグ報道)。値がさ株でこの一日の動きは尋常じゃない。
- かつて東芝の一事業だった同社の時価総額が、日立製作所を逆転したとブルームバーグが報じた。象徴的な出来事だ。
- 背景は単独材料ではなく、生成 AI 向けメモリ需要 + 海外メモリ株高(韓国サムスン電子の急騰)の波及という構図。
自社の記録でも、先週の5/14 メモ(5万円突破)、5/15 メモでこの流れは追ってきた。一週間でこのピッチだ。
先週末(5/15)の米国市場と金利 — 地合いが変わった
ここが今回の肝。米国市場サマリー(5/15 終値)の確定値で整理する。
| 指標 | 5/15 終値 | 前日比 |
|---|---|---|
| S&P500 | 7,408.50 | -1.24%(-92.74) |
| ナスダック総合 | 26,225.15 | -1.54%(-410.08) |
| NY ダウ | 49,526.17 | -1.07%(-537.29、5 万ドル割れ) |
| 米 10 年債利回り | 4.599% | +14bp(約 1 年ぶり高水準) |
| WTI 原油(6 月限) | 105.42 | +4.2%(週間 +10.48%) |
| USD/JPY | 158.74 | ドル 5 日続伸 |
主要 3 指数が軒並み 1% 超下落。AI 関連の急騰でつけた最高値圏から反落した。半導体が直撃で、エヌビディア -4.4%、AMD -5.7%、インテル -6.2%、フィラデルフィア半導体指数(SOX)-4%。上昇したのはエネルギー(+2.3%)だけで、残り 10 セクターは全面安だった。なお S&P500 自体は週間では 7 週続伸を記録(ナスダック・ダウは週間下落、ナスダックの 6 週連騰は途切れた)。
金利急騰の引き金は、原油高(ホルムズ海峡を巡る中東情勢)を背景にしたインフレ懸念と、FRB の利上げ観測。CME フェドウオッチの 12 月利上げ確率は 1 週間前の 14.3% から 49.5% へ跳ね上がった。金が売られ(-2.7%)、債券の「ヘッジ機能」を疑う声まで出ている。
日本側も金利は上だ。10 年国債利回りは 5/15 に約 2.67% へ上昇、約 10 年ぶりの高水準で超長期債も全面高(LIMO・日経報道)。日銀が 15 日発表した 4 月の国内企業物価指数は前年比 +4.9%(2023 年 5 月以来の高い伸び、原油主導)。日銀の追加利上げ観測を補強する内容だ。
5/18 寄り前に私が見ているポイント
- 米半導体の反落がキオクシアに波及するか。先週末に SOX が -4%、エヌビディア・AMD・インテルが大きく下げた。キオクシアは国内要因より海外メモリ・半導体株の前夜の動きに連動しやすい。週明けはまずそこを確認したい。
- 金利上昇という逆風。ふつう金利上昇はグロース株の重し。先週前半は AI メモリ需要というファンダ材料がそれを上回っていたが、5/15 はその構図が一旦崩れた格好。需要ストーリーと金利・原油の綱引きが、今のキオクシアの焦点だと見ている。
- 値がさ・過熱感。短期で大きく上げた銘柄ほど、悪材料や利確で振れ幅が大きい。「上がっているから安心」ではなく、振れる前提で。
- 5/18 当日の指数・為替・個別決算は確定後に確認する。ここに憶測の数字は置かない。決算予定は決算カレンダーを参照。
運営者所感
正直、私はこういう「金曜にガラッと変わる」相場が一番こわい。過去に勢いだけで値がさ株へ飛び乗り、翌週の反落で含み益を一日で溶かした経験があるからだ。先週前半のキオクシアの強さは本物だと思う一方で、5/15 の米半導体の崩れと金利急騰を見ると、月曜寄りは素直に強気とは言いにくい。
物語としては面白い——東芝の一事業が独立し、AI メモリの波で時価総額が日立を抜く。ただメモを書く立場としては、お祭りの熱量と自分の建玉は別物として扱いたい。私なら今は、入るにしても金額の上限と撤退ラインを先に決めてからにする。数字が出そろう 5/19 以降のメモで、改めて当日の動きを振り返る。
本メモは運営者の市場観察記録で、投資助言ではない。5/18 寄り前時点の整理であり、5/18 当日の指数・株価は含まない(先週末 5/15 までの確定値のみ記載)。確定値・最新情報は各社の公式発表および取引所情報をご確認ください。最終判断は読者ご自身の責任で。
参考:ロイター NY 市場サマリー(5/15 終値・為替・債券・原油) / 日本経済新聞(キオクシア ストップ高・サムスン波及) / ブルームバーグ(時価総額が日立超え) / LIMO(日本 10 年国債利回り 2.667%)